KyberNetworkに流動性を提供する在庫資産は、Reserve contractに保管されます。
メイカー側にとってもテイカー側にとっても重要なのは、「どのくらいの人数がKyberNetworkを使っていて、どの程度の流動性があるのか?」ということです。KyberNetwork側は、ウォレットの提供者や他のトークンプロジェクトと協同することによって、より多くのユーザーをKyberNetworkにもたらす方針であるとホワイトペーパーには書かれています。
上でReserveに関わる3つの主体について書きましたが、「Contributorのリスクがリターンに比べて高すぎ」と感じた方もおられると思います。私も同感です。
セキュリティリスクを軽減するためにReserveの管理はMelonFundのようなマネジメントモデルを使い、Reserve managerによって実行された売買の記録は全てトラックできるようになる模様です。具体的には、送金先を特定のアドレスやReserveとの関わりのある取引所のアドレスに限定することによって資産の流出を防ぎ、交換レートをシステム側が監視することによってContributorにとって極端に不利な交換レートが採用されないようなシステムになっているようです。
Q1 2018: メインネットデプロイ
完了しています(まだベータ版ですが)。
Q2 2018: 任意ペアのサポート
任意ペアをサポートするには、メイカーであるReserveを十分に確保する必要があります。ReserveとしてKyberNetworkに参入するためには、スプレッドというインセンティが機能することが重要になります。裏を返せば、中央集権的な取引所よりも不利なレートであってもKyberNetworkでトークンの交換を行うテイカーが一定数いることが条件です。
Q42018: ヘッジファンド等の金融取引
Melonport等によって提供されるヘッジファンドのプラットフォームやICOプロジェクトとの協業も視野に入れており、オプション取引や先渡し取引も開発する予定のようです。
End 2018/ Early 2019: クロスチェーン取引
クロスチェーンには2つの手法が考えられており、一つはBTCRelayやZecRelayのようなチェーンリレーを使う方法で、もう一つはCosmosやPolkadotのようなInteroperabilityを提供するサービスを使う方法です。クロスチェーンについては、最も進んでいるであろうCosmosやPolkadotでさえ、現在開発中でリリースされていないので、このような仕組みがいつ頃KyberNetwork等の他のプラットフォームで稼働するかは予測できません。
KyberNetworkのネイティブトークンは、KyberNetwork Crystal(KNC)です。
既に說明したKyberNetwork reserveは、ネットワークに参加する前にKNCを保有する必要があります。KyberNetwork上で行われた取引量の一部を、Reserve側は手数料としてKNCでネットワークに支払う必要があります。ホワイトペーパーに手数料の具体的な数値は明記されていません。
「流動性を供給するメイカー側がネットワークに手数料を払うのか?」と疑問を持った方も多いと思いますが、メイカー側はネットワークを利用することによってスプレッド分の利益を得ることが出来るため、ネットワーク使用料を払うことになっているようです。そして支払われたKNCは運営費用やパートナーへの支援費用を差し引いた上でバーンされます。バーンというのは、そのトークンを燃やしてしまい、それ以後流通できなくすることです。流通量が減った分だけ、残りのKNCの価値が希少性が上がるというわけです。
つまりメイカー(=Reserve)側は、自身が流動性を提供するトークンの取得レートに、KyberNetworkへの手数料と自身の利益を上乗せしたレートを提供します。複数のReserveのレートがKyberNetworkのシステムによって管理され、結果的に複数のペアでのレートが決定されるというわけです。
https://home.kyber.network/assets/KyberNetworkWhitepaper.pdf