本記事の主要対象期間
17年12月30日~18年1月5日
今年から実験的企画として「Weekly Ethereum 2018」を開始します。その週に起こったEthereum関連の出来事を簡潔にまとめるというもので、主に開発状況、ネットワーク状況、市場動向、Ethereum関連プロジェクトの動向、注目の記事や動画を取り上げます。
土曜日から金曜日までの出来事をまとめ、土曜日の正午までに公開することを目標とします。
第一回目の範囲となるべきは17年12月30日~18年1月5日ですが、12月28日の出来事も含んでいます。その辺りは利便性を考えて多少の前後を許容する形でやっていきたいと思います。
インフラ系
Sharing (12月28日)
Future-compatibility for sharding – Sharding – Ethereum Research
In my opinion, the current sharding spec as described here https://github.com/ethereum/sharding/blob/develop/docs/doc.md333 is basically already good enough to get us to thousands of transactions per second with reasonable security properties, as well as the ability to add cross-shard transactions as a not-that-difficult second step [do people agree?].
Ethereumの重要なオンチェーンスケーリングソリューション「Sharding」がある程度のセキュリティを伴って、秒間数千トランザクションを捌ける程度になったとVitalik氏は発言しています。
Alpha Casper Testnet (12月31日)
Alpha Casper Testnet 🌈 🦄https://t.co/PryirBi5iv
Happy New Year Everyone!!
— karl.floersch.eth (@karl_dot_tech) December 31, 2017
CasperはEthereumがPoSに移行する際のプロジェクトネームです。CasperのAlpha版テストネットが公開されました。
Q4 Roundup (1月2日)
第4四半期における開発状況の総まとめ。
トランザクション数がAll Time High (1月4日)
Ethereum Transaction Growth Chart
4日のトランザクション数は1,349,890を記録しており、秒間トランザクションが15を超えました。
Ethereumにおけるブロックサイズであるブロックガスリミットが上がり続けているのはブロック伝播の観点からは気になるところではあります。
市場動向
ETH価格の高騰 (1/5)
ETHの価格がAll Time Highである1023.6USDを記録しました(Bitfinex)。
Ethereum関連プロジェクトの動向
Gnosis Olympiaトーナメント終了(1月5日)
分散予測市場プロジェクト「Gnosis」のテスト版とも言える「Olympiaトーナメント」が終了間際です。現在残っている2つのマーケットで順位が大きく動く可能性は少ないので、スコアボードとほぼ変わらない順位になりそうです。
1月5日に正式に終了し、上位入賞者にはGNOトークンが送られる予定です。私は最高で15位まで行きましたが、あるマーケットに大半を投入して負けたためギリギリ100位以内に入らないランクになってしまいました。しかし2つの失敗を経験したおかげで、Gnosisのシステムでずっと疑問に思っていた点が解けたので良かったです、と負け惜しみをしておきます笑
2017年後半になって、EtherDelta, CryptoKitties, Gnosis, uPort, 0x等が盛り上がりました。2018年はEthereumのブロックチェーン上で展開されるDAppsが花開く「DApps元年」になるかもしれませんね。
ETGate & Cosmos Economics (1月1日)
Latest in Cosmos—December Update – Cosmos Blog
ETGateはEthereum blockchainとTendermint zonesを繋ぐブリッジの役割を果たします。詳述はしませんが、EthereumからトークンをTendermint zonesと呼ばれる領域にデポジットしたり、逆にTendermint zonesからEthereum blockchainに引き出したりできるというものです。TendermintはPoSで動いており、引き出しにはValidatorの2/3の署名が必要です。
詳しくは公式のGithubをご覧下さい。
Cosmos Economicsは、Cosmosで用いられる予定のATOMとPHOTONに関する説明です。この記事ではPHOTONの配布に関して、ATOMホルダーの意向を尊重するような説明がなされています。Cosmosに関しては近いうちに記事を作る予定です。
メディア 関連
Vitalik氏インタビュー (1月2日)
「Hard Fork CAFE」Tシャツを着こなすVitalik氏。この中でもCasperについて軽く触れていますね。
国内起業家の発言 (1月3日~1月5日)
高い評価を受けている『お金2.0』の著者であるメタップス代表の佐藤氏。
実際にアプリやサービスを作る側からしたら、イーサリアムだけ実用性があって今のところ圧倒的にまともだから、時間が経つほど有利になっていくよな。
— Katsuaki (@ka2aki86) January 4, 2018
nanapi代表、けんすう氏。
ライフネットはオペレーションがネット化して効率があがった、に近いから他もだんだんとキャッチアップして辛くなるけど、イーサリアム上で保険を提供するとかになると、これは結構インパクトでかいはずなので、だれかやらないかな
— けんすう@マンガサービスのアル (@kensuu) January 3, 2018
ICOコンサルも行うAnyPay代表の木村氏。
ETHの時代ですなぁ。。。 pic.twitter.com/gNfE4is1jV
— SHINJI KIMURA (@shinzizm2) January 5, 2018